Q&A OCTOBER 2022

NORMAN FOSTER

LONDON

スクロールダウン矢印
NORMAN FOSTER FOUNDATION(ノーマン・フォスター財団)は未来に対してどういったビジョンを持ち、過去から何を学び未来に活かそうとしていますか?

過去から学んだことといえば、学生の時に何度か赴いた旅行が、建築家としての後のキャリアに大きく影響を及ぼしました。こういった旅は奨学金によって支援されていたもので、現在でも深く感謝しています。1999年にプリツカー賞を受賞した際、妻にすすめられて賞金を元手に自身の名前を冠した財団を始めました。初期的段階においては旅を支援する奨学金プログラムでした。本プログラムは王立英国建築家協会と始めたものであり、ノーマン・フォスター財団 (NFF)の 2017年に行われた公式ローンチよりも前から存在しています。

財団の現在の取り組みと未来に向けた目標は、将来のリーダーとなる、都市環境に関係する人材への教育と影響力を促進することです。これにはインフラ、建築、エネルギー、農業、交通やモノ、情報といった分野も含まれます。

ご自身からみて、建築、デザイン、テクノロジーおよびアートは互いにその価値を高めあっていると思いますか?もしそうであれば、どのような点で価値を高めあっていると思われるかも教えてください。

首都圏、都市、地方と、どういったスケールであろうとも、都市生活の質は、インフラストラクチャによって決まります。送電網への接続、公共空間、広場、大通り、通り、橋、公園、交通機関といったインフラは、個々の建築物を一つにまとめる都市の接着剤のようなものです。こういったものを生み出すには、前に挙げた分野とエンジニアリングが必要とされます。建築物のインテリア空間の中に含まれるアートといった、公共空間でのアートやランドスケープを採用することで、こういった空間を利用し、そこで過ごす人々の生活が豊かになっていることは疑いようもありません。

人の生活する環境の未来に対する、ご自身の願いは何ですか?

気候変動と人口増加の課題に直面する中で、人の生活する環境がより環境に優しく、よりクリーン、より安全、そして、より楽しいものになることです。

Q&A

サステナビリティに根ざした建築・都市・デザインの世界的スタジオであるフォスター+パートナーズの創設者であり、最高責任者であるノーマン・フォスターは、50 年以上にわたり、オフィスのマスタープランから、文化施設、空港、工業デザインまで、幅広い作品を通じて、建築と都市計画に持続可能なアプローチを取り入れたパイオニア的存在となっています。プリツカー賞、高松宮殿下記念世界文化賞、RIBAロイヤルゴールドメダル、AIAゴールドメダルなど、建築界の最高の栄誉に輝いています。マドリッドを拠点とするノーマン・フォスターファンデーションの会長も務め、1999年には終身名誉博士号を授与され、テムズバンクのフォスター卿となりました。
NORMAN FOSTER
FOSTER + PARTNERS (フォスター・アンド・パートナーズ) は1967年に設立されました。フォスターさん、50年にわたる建築事業を振り返ってみて、暮らしや仕事の空間において変化したものとは何でしょうか?

1967年、当社の建築事業の初期において、社会的意義を強調した仕事と暮らしのための空間を時代に先駆けて手がけました。自然を取り入れ、フレキシブルに変化させられる設備を作りつけることで、エネルギー消費量を抑えています。当時こういった建築はあまり一般的ではありませんでしたが、今日では主流となっています。初期より当社では環境に配慮したグリーンアジェンダに従って建築事業を進めてきました。当時、グリーンアジェンダという言葉はサステナビリティと同義されておらず、このことからも明白ですが、当社は時代を先取りしていたのです。

ご自身のデザインの美の在り方についてどのようにお考えですか?デザインや建築プロジェクトへのアプローチ方法も教えてください。

ヒアリングして、質問して、リサーチして、挑戦して、デザインのプロセスをもってこれに応答する。これらを、関わる人全員の生活の質を向上するための探究の旅としてこなしています。物質的なニーズだけでなく精神的なニーズにも応え。つまり生活に喜び、美しさ、光、自然をもたらし、精神を高揚させます。

カリモクケースとのコラボレーションはどのように実現したのですか?

今回のCase 07となった私邸のプロジェクトで生み出された空間に最適な家具とはどういったものかを考え始めたとき、建物のさまざまな用途に使用できる適切なコレクションがないことに気付きました。 このためオーダーメイドの家具シリーズを開発することにしました。建築物のマインドに合致することから、自然と木材を選びました。カリモクケースは、家具のための木材をディティールまで美しく加工し、仕上げることができる点で、実績のあるパートナーであることは明らかでした。

Q&A

サステナビリティに根ざした建築・都市・デザインの世界的スタジオであるフォスター+パートナーズの創設者であり、最高責任者であるノーマン・フォスターは、50 年以上にわたり、オフィスのマスタープランから、文化施設、空港、工業デザインまで、幅広い作品を通じて、建築と都市計画に持続可能なアプローチを取り入れたパイオニア的存在となっています。プリツカー賞、高松宮殿下記念世界文化賞、RIBAロイヤルゴールドメダル、AIAゴールドメダルなど、建築界の最高の栄誉に輝いています。マドリッドを拠点とするノーマン・フォスターファンデーションの会長も務め、1999年には終身名誉博士号を授与され、テムズバンクのフォスター卿となりました。
NORMAN FOSTER
FOSTER + PARTNERS (フォスター・アンド・パートナーズ) は1967年に設立されました。フォスターさん、50年にわたる建築事業を振り返ってみて、暮らしや仕事の空間において変化したものとは何でしょうか?

1967年、当社の建築事業の初期において、社会的意義を強調した仕事と暮らしのための空間を時代に先駆けて手がけました。自然を取り入れ、フレキシブルに変化させられる設備を作りつけることで、エネルギー消費量を抑えています。当時こういった建築はあまり一般的ではありませんでしたが、今日では主流となっています。初期より当社では環境に配慮したグリーンアジェンダに従って建築事業を進めてきました。当時、グリーンアジェンダという言葉はサステナビリティと同義されておらず、このことからも明白ですが、当社は時代を先取りしていたのです。

NORMAN FOSTER FOUNDATION(ノーマン・フォスター財団)は未来に対してどういったビジョンを持ち、過去から何を学び未来に活かそうとしていますか?

過去から学んだことといえば、学生の時に何度か赴いた旅行が、建築家としての後のキャリアに大きく影響を及ぼしました。こういった旅は奨学金によって支援されていたもので、現在でも深く感謝しています。1999年にプリツカー賞を受賞した際、妻にすすめられて賞金を元手に自身の名前を冠した財団を始めました。初期的段階においては旅を支援する奨学金プログラムでした。本プログラムは王立英国建築家協会と始めたものであり、ノーマン・フォスター財団 (NFF)の 2017年に行われた公式ローンチよりも前から存在しています。

財団の現在の取り組みと未来に向けた目標は、将来のリーダーとなる、都市環境に関係する人材への教育と影響力を促進することです。これにはインフラ、建築、エネルギー、農業、交通やモノ、情報といった分野も含まれます。

ご自身からみて、建築、デザイン、テクノロジーおよびアートは互いにその価値を高めあっていると思いますか?もしそうであれば、どのような点で価値を高めあっていると思われるかも教えてください。

首都圏、都市、地方と、どういったスケールであろうとも、都市生活の質は、インフラストラクチャによって決まります。送電網への接続、公共空間、広場、大通り、通り、橋、公園、交通機関といったインフラは、個々の建築物を一つにまとめる都市の接着剤のようなものです。こういったものを生み出すには、前に挙げた分野とエンジニアリングが必要とされます。建築物のインテリア空間の中に含まれるアートといった、公共空間でのアートやランドスケープを採用することで、こういった空間を利用し、そこで過ごす人々の生活が豊かになっていることは疑いようもありません。

人の生活する環境の未来に対する、ご自身の願いは何ですか?

気候変動と人口増加の課題に直面する中で、人の生活する環境がより環境に優しく、よりクリーン、より安全、そして、より楽しいものになることです。

ご自身のデザインの美の在り方についてどのようにお考えですか?デザインや建築プロジェクトへのアプローチ方法も教えてください。

ヒアリングして、質問して、リサーチして、挑戦して、デザインのプロセスをもってこれに応答する。これらを、関わる人全員の生活の質を向上するための探究の旅としてこなしています。物質的なニーズだけでなく精神的なニーズにも応え。つまり生活に喜び、美しさ、光、自然をもたらし、精神を高揚させます。

カリモクケースとのコラボレーションはどのように実現したのですか?

今回のCase 07となった私邸のプロジェクトで生み出された空間に最適な家具とはどういったものかを考え始めたとき、建物のさまざまな用途に使用できる適切なコレクションがないことに気付きました。 このためオーダーメイドの家具シリーズを開発することにしました。建築物のマインドに合致することから、自然と木材を選びました。カリモクケースは、家具のための木材をディティールまで美しく加工し、仕上げることができる点で、実績のあるパートナーであることは明らかでした。

ご自身の事業は、コレクションとしてのカリモクケースとどのように共鳴していると思いますか? 共有しているデザインの原則や価値とは何でしょうか?

クラフトマンシップへの愛情と持続可能性への関心がカリモクケースと共鳴しています。Case 07の私邸プロジェクトには、偶然にも、日本のように静謐で、穏やかな性質があり、この側面においては家具が大いに貢献してくれています。

Norman Foster Foundationとライフスタイル・コレクションであるKarimoku Caseでは、サステナビリティがテーマの中心となっています。このことは、Case 07のプロジェクトにも反映されているのでしょうか?

私が関わってきたすべてのプロジェクトやデザインの中心にあるのは、常にサステナビリティです。Karimoku CaseのNF Collectionも同様です。

ご自身の事業は、コレクションとしてのカリモクケースとどのように共鳴していると思いますか? 共有しているデザインの原則や価値とは何でしょうか?

クラフトマンシップへの愛情と持続可能性への関心がカリモクケースと共鳴しています。Case 07の私邸プロジェクトには、偶然にも、日本のように静謐で、穏やかな性質があり、この側面においては家具が大いに貢献してくれています。

Norman Foster Foundationとライフスタイル・コレクションであるKarimoku Caseでは、サステナビリティがテーマの中心となっています。このことは、Case 07のプロジェクトにも反映されているのでしょうか?

私が関わってきたすべてのプロジェクトやデザインの中心にあるのは、常にサステナビリティです。Karimoku CaseのNF Collectionも同様です。